路傍の感想文

創作物の感想

BLゲーム簡易感想 3

好きな作品だからこそ言語化が難しい。なかなか長文感想にまとめられないゲームが多いので、記憶の整理も兼ねて触れてきたゲームを簡易的に振り返ってみました。

個人的な思い出が主、ネタバレやネガティブな事項も書いておりますので、ご注意ください。

 

 

 

No.31『東京24区』

f:id:bodensee:20200510073747j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

bodensee.hatenadiary.jp

HolicWorks作品。代議士たちがテロ事件を調査するミステリゲーム。主人公総受け。

制作側の政治イデオロギーが色濃く反映されている作品。発売日前後には、原画家自民党員を支持し、マスコミを批判するツイートをされていました。

 

作品を貫くのは、資本家階級が正義、労働者階級は悪という二項対立。

主人公と攻略対象は資本家。一方、テロ事件の主犯は労働運動を経て政界に出た人物、実行犯は無国籍者です。

車がテロ事件に巻き込まれると、労働者階級である雇われ運転手は死亡し、同乗していた資本家の攻略対象とその父親は生き残ります。生死を左右するのは、社会的地位と社会的資源の有無でした。

 

 

No.32『篠田新宿探偵事務所 唐獅子牡丹』

f:id:bodensee:20201109072138j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

HolicWorks作品。覚醒剤の流通ルートを探るミステリゲーム。主人公総受け。

事件の真相より、毎回テキストの末尾に現れるピタパンの存在が気になって仕方がありませんでした。フルコンプリートしてもピタパンの謎は解けません。

 

 

No.33『PigeonBlood』

f:id:bodensee:20201110224812j:plain

PIL/SLASH作品。鬼神を祀る旧家で起きた怪事件を巡るホラーサスペンスゲーム。主人公総受け。

共通ルートは道徳心が缺乏した大学生たちに翻弄される心理サスペンス。個別ルートは血飛沫が散る惨劇の様相を呈します。橘裕也(演:髭内悪太)ルートのみプレイしました。暴力的な裕也に対して安易に反省を促さず、陳腐な展開に逃げなかった点は評価できます。

 

 

No.34『神無ノ鳥』

f:id:bodensee:20201227203117j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

『Laughter Land』(郎猫儿、2006年)を手掛けたライターがシナリオを執筆。

男性×男性の恋愛物語の背景には、「性的暴力を受けて、父親が分からない子どもを出産した障碍者の女性」の悲劇が隠されています。女性の妊娠と出産がBLを促す因子として機能しており、『Laughter Land』と同じく、女性の生物学的役割の強化が行われています。

 

 

No.35『東京陰陽師天現寺橋怜の場合~』

f:id:bodensee:20210301232034j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

2014年の東京を舞台に、陰陽師の主人公が依頼を解決していくゲーム。主人公総受け。

『紅色天井艶妖綺譚』(LoveDelivery、2008年)の数百年後が舞台。桜螺の縁者である桜井刑事(演:丈隆志)が登場し、九鬼鏡丞の縁者の名前も挙げられます。

 

 

No.36『スロウ・ダメージ』

f:id:bodensee:20210429155408j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

Nitro+CHiRAL作品。数々のゲームを起動させてきた我がwindows7が唯一敗北を喫したソフト。インストールには成功したものの、画面を立ち上げることができないのです。光学ドライブが内蔵されていないwindows10ではそもそもソフトを読み込めないし、このままプレイできずに売却か……と、腹を括ったのですが、救済策が用意されていました。結果的に初めてwindows10でプレイしたゲームとなりました。

 

世間では高評価を得ていますが、各ルートの終点となる無職エンドも断髪エンドも称賛し難く、目パチとマップ移動も肌に合いませんでした。

真相ルートは見ていませんが、おそらく主人公は母と妹の死に関与しているのだろうと目星をつけています。

 

 

No.37『桜雪』

f:id:bodensee:20210724235149j:plain

青島刃目当てに軽い気持ちでDL版を購入したのですが、2021年一番のヒット作に。

風水と科学技術が交差する近未来の東京を舞台に、軍人の権力闘争を描く作品。主人公も攻略対象も傍若無人で度し難いキャラクターですが、周回プレイを通して、現在に至る来歴とその心情が玉葱の皮を剥くように明かされていきます。物語の同伴者となるのは、先割れスプーンさんと平井達矢さんの熱演。先割れスプーンさん演じる鳥生七尾の再起と平井さん演じる久世芝の悪業が物語を躍進させる歯車となり、カタルシス溢れるエンディングへ導きます。


 

No.38『ディストピアの王』

f:id:bodensee:20210724235341j:plain

PIL/SLASH作品。主人公総受け。『Paradise』のライターがシナリオを担当、『オメルタ』(花梨シャノアールオメガ、2011年)の原画家が原画を手掛けています。

 

「楽園」である無人島を訪れて、異なる価値観と出会う『Paradise』 が異郷訪問譚であるとするならば、『ディストピアの王』は楽園喪失の物語。華やかな芸能界には影が潜み、自由の象徴であるZ地区は貧困と犯罪が蔓延るスラム街であり、生まれ育った場所は偽りの楽園でした。

現実を認識した主人公は混沌の中に投じられますが、自己のリアリティの獲得によって、世界と自身との関係性を再構築します。

 

 

No.39『メイド★はじめました~ご主人様のお世話いたします~』

f:id:bodensee:20210724235753j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

VividColor作品。労働者の権利を踏み躙る雇用者たちの物語。なかでも自ら進んで幼馴染みを縛る枷となる東久世珊瑚(演:空野太陽)の悪辣さについては一考に値します。己の夢の実現のために、幼馴染みの使用人を無給労働へと追い込む珊瑚の謀略は、BLゲーム界でも類を見ない醜行でした。

 

お目当ては黒瀬鷹×平井達矢の共演。黒瀬さん演じる苅野健太郎と平井さん演じる津田圭一の個別ルートには頬が緩みました。

 

 

No.40『Artificial Mermaid~SILVER CHAOS 2~』

f:id:bodensee:20220111071541j:plain

VividColor作品。近未来を舞台に、特殊部隊の隊員たちの戦いを描くSFゲーム。

聖教を名乗る団体が、邪教と称される異教徒を排斥する物語。作中の教義を見る限り、聖教と邪教の線引きは曖昧で、その違いは「信徒が国家中枢を担う立場にあるのか否か」でしかありません。

 

 

No.41『玉響』

f:id:bodensee:20220111071658j:plain

蛇神信仰が残る山村を舞台に、因習に縛られる男性たちの葛藤を描く作品。

本作の興味深いところは、主人公が✕✕✕✕✕✕(ネタバレのため伏せ字)であるのにもかかわらず地味な容姿である点。創作物における✕✕✕✕✕✕と言えば、美形か醜悪かの二極化しているものですが、本作の主人公はそのどちらにも振り切っていない、いたって普通の容貌です。新鮮なキャラクター設定であり、プレイヤーを欺く巧妙なトリックとも言えるでしょう。

 

主人公が誰の手を取るのかによって友人の古川俊一(演:羽多野渉)の相手が確定するシナリオは、ともすれば余り者同士がくっついたように見えますが、その切なさこそが本作の要。主人公に選ばれなかった者は、脇役の身分に甘んじねばならない。取り残された者たちによる傷の舐め合いが痛々しい。お気に入りは久瀬明仁(演:成田剣)×古川俊一、神代遼(演:平井達矢)×古川俊一の組み合わせです。

 

 

No.42『熱砂ノ楽園』

f:id:bodensee:20210929075210j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

VividColorの遺作。

俗世とは切り離されたハレムの奥で緩やかな自殺を図る兄アシュラフ・ルシュディ(演:高嶺悠賀)。兄の秘密を知らずに、自由に階級差を飛び越える弟ハキム・ルシュディ(演:桜ひろし)。兄弟のすれ違いが遣る瀬無い。

置かれた立場は異なりますが、アシュラフの在り方には『斜陽』の直治を思い出さずにはいられませんでした。

 

 

No.43『君の中のパラディアーム』

f:id:bodensee:20220111072353j:plain

『桜雪』同様に、青島刃目当てに軽い気持ちで購入しましたが、こちらも忘れ難い一作になりました。崩壊が進む世界を舞台に、為政者たる神に反旗を翻す作品。ヴァンヴェール(演:杉崎和哉)とゼフィール(演:先割れスプーン)の双子の会話がユーモアに満ちていて、プレイ中は双子が結ばれるエンディングを探していました。杉崎さんと先割れスプーンさんの声が大変可愛らしい。

 

 

No.44『学園ヘヴン BOY’S LOVE SCRAMBLE!』

f:id:bodensee:20220111072521j:plain

Spray作品。BLゲーム界の古典『学園ヘヴン』のPSVita移植版。原作ゲームもアニメ版も未視聴ですが、BLゲームの歴史を学ぶためにプレイしました。

キャストは、福山潤さん、故川上とも子さん、櫻井孝宏さん、森川智之さん、鈴村健一さん、置鮎龍太郎さん、と懐かしい方々。プレイ中は精神が中学生に戻ったような感覚に陥りました。

 

 

No.45『PSYCHIC ECLIPSE-サイキックイクリプス-』

f:id:bodensee:20220111072621j:plain

近未来を舞台にした全年齢SFゲーム。攻略対象は三名。

 

一ルートにつき選択肢が発生する要所は三回、各選択肢において提示される回答は三つ。つまり、3×3×3、二十七通りの可能性が考えられるわけですが、そのうちハッピーエンドであるTrueEndに到達できるのは一通りのみ。残りの二十五通りはNormalEndとなります(一通りはバッドエンドであるDarkEnd)。初回の選択肢で誤答を選ぶと、その時点でNormalEnd行きが確定するシビアなシステムとなっています。

正答も誤答も似たりよったりの内容のため、正解の選択肢が見分け難く、二十七通りの分岐の中から一通りを見つける作業は骨が折れました。

 

 

No.46『Ariard-少年アリス-』

f:id:bodensee:20220111072734j:plain

ルイス・キャロルLewis Carroll)の小説『不思議の国のアリス』(Alice's Adventures in Wonderland)を題材にした18禁同人BLゲーム。主人公総受け。

地下世界に落ちた少年アリスが主人公。白ウサギ(White Rabbit)、帽子屋(Hatter)、チェシャ猫(Cheshire Cat)、芋虫(Caterpillar)、ハートのジャック(Knave of Hearts)などお馴染みの登場人物がメインに据えられています。

 

 


 

 

 

BLゲーム簡易感想 2

好きな作品だからこそ言語化が難しい。なかなか長文感想にまとめられないゲームが多いので、記憶の整理も兼ねて触れてきたゲームを簡易的に振り返ってみました。

個人的な思い出が主、ネタバレやネガティブな事項も書いておりますので、ご注意ください。

 

 

 

No.11『紅色天井艶妖綺譚』新装版

f:id:bodensee:20220110212256j:plain

初LoveDelivery。江戸時代を舞台に、半妖の藍丸(演:上河創)が妖刀事件の謎を解くミステリゲーム。主人公総受け。

 

主人公の藍丸は鯔背な若者。朗らかな気性の彼は人脈も広く、周囲はいつも騒がしい。攻略対象の桜螺(演:丈隆志)とのやり取りは漫才のように諧謔に満ちています。

そんな明るい作風の本作に染みを落とすのは、「友人の死を契機に、攻略対象と肉体関係になる」展開。一人の男の死は主人公と攻略対象の恋を動機づけるための装置となり、藍丸の表情は翳りを帯びます。賑やかな共通ルートとの落差に目が眩みます。

 

 

No.12『絶対服従命令』

f:id:bodensee:20200328104732j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

初郎猫儿。終戦後のドイツを舞台に、二名の軍人がターゲットを堕としていくW主人公制ゲーム。総攻めですが、BADでは受けに回ります。

攻略対象は十二名と大所帯ですが、攻略できる順番が定められており、自由性が乏しいのが特徴。怪盗のシルヴィオ・ヴェンゼル(演:酒井勇)と医師のハーゲン・ハーラー(演:黒澤優)のルートが好きでした。


 

No.13『学園Prince~学園征服宣言~』

f:id:bodensee:20220110213511j:plain

東に『PLEASURE☆』があれば、西に『学園Prince』あり。『PLEASURE☆』(愛称「裸バスケ」)に肩を並べる実力を持ちながら、遥かに知名度が劣る迷作。

「理事長の悪事を暴くために学園に侵入した主人公が、同じ志を持つ仲間と出会い、理事長を倒す」という粗筋を肉付けするのは怒涛の下ネタ。登場人物は攻略対象からモブキャラクターまでもれなく規範意識が欠如し、台詞も行動も奇想天外です。プレイしていると、頭が痛くなってきます。

すでにブランド解散、公式サイトも消滅しているため、どのような意図で制作されたのか皆目見当がつかないのですが、尋常ならざるセンスを持ったスタッフがいたのであろうことは想像に難くありません。

 

主演は鉄仮面さん。攻略対象を演じるのは野蔀由輝さん、緑川光さん、三木眞一郎さん、伊藤健太郎さん、松野太紀さん、万栗太郎さん、松濤エルサさん、脇を固めるのは黒田崇矢さん、間寺司さん、吉野裕行さん、山口勝平さん、と豪華キャスト。ちなみに、黒田さんは受け役を担当されています。

 

 

No.14『Paradise』

f:id:bodensee:20200328095948j:plain

PIL/SLASH作品。クローズド・サークルを舞台にしたサスペンスゲーム。

気楽な気持ちで参加した無人島六日間のキャンプは、外界との連絡手段が失われた瞬間、地獄のサバイバルと化す。食糧不足が懸念される中、参加者からはついに犠牲者が。恐怖に怯える者、焦燥に駆られる者、リーダーシップを発揮する者……。極限状態だからこそ炙り出る人間の本性。問われるのは尊厳と正義。

 

主人公たちが訪れた無人島は、煩わしい俗世間から隔絶され、草木が繁茂する「Paradise」。

同時に、「彼」の目を通すと、其処は弟アベルを殺害した兄カインが流れ着いたノドの地でもありました。

 

 

No.15『ラッキードッグ1』

f:id:bodensee:20220110221808j:plain

初Tennenouji。禁酒法時代のアメリカを舞台に、マフィア組織「CR:5」の幹部たちの脱獄と抗争を描く18禁同人BLゲーム。主人公総受け。

イヴァン・フィオーレ(演:平井達矢)とルキーノ・グレゴレッティ(演:四季路)ルートのみプレイしました。予備知識なく始めたのですが、ルキーノがまさかの妻子を失った男性攻略対象で、おじさん攻め好きとしては望外の喜びでした。

オメルタ』と同じくマフィアものということで、比較する点も多く、そういった面では参考になりました。

 

 

No.16『贄の町』

f:id:bodensee:20220110221957j:plain

彼岸と此岸の間で生きる意味を見つける物語。主人公総受け。共通ルートはマップ式、個別ルートは通常の紙芝居となります。

本作の攻略対象の一人(ネタバレのため名前は挙げません)は、BLゲーム界の中で最も悲惨な生い立ちのキャラクターと言えるでしょう。性暴力の被害者は数多入れども、彼ほどの後遺症を負った人物はいないのではないでしょうか。

 

 

No.17『鬼畜眼鏡

f:id:bodensee:20210105074649j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

Spray作品。BLゲーム界の古典にして、乙女ゲーム『魔性眼鏡』(PIL-VAMP、2016年)の元ネタ。『魔性眼鏡』への波及を確認するためにプレイしました。

 

後年のBLゲームに影響を与えた本作。なかでも『神様(仮)路地裏繚乱編』(easy-peasy、2013年)の天満倖春(演:桜ひろし)は、『鬼畜眼鏡』の五十嵐太一(演:大石けいぞう)のオマージュと断言できるでしょう。単純な模倣に留まらず、独自の設定を加えて差別化が図られていますが、『神様(仮)路地裏繚乱編』好きとしては嬉しい発見でした。

 

 

No.18『ラブミーテンダー~今宵、Barアルバで~』

f:id:bodensee:20220110221420j:plain

初VividColor。38歳のピアニストが47歳の今カレと44歳の元カレの間で揺れるロマンスゲーム。

「歳を重ねた男たちの恋」の惹句に釣られて購入したのですが、大人と呼ぶにはあまりにも主人公の橘幸彦(演:中原茂)が未熟でした。人の心の機微に疎く、都合の悪い状況になるとその場から逃亡する、鈍感で無責任な大人です。攻略対象も「ビジネスを有利に進めるために女性と政略結婚をしたが、本当に愛しているのは男性の方だ」と人間性を疑うような発言をする人物で、全く以て共感も応援もできないカップルでした。

 

 

No19『花町物語』

f:id:bodensee:20201230104157j:plain

VividColor作品。遊郭シリーズ第一弾。陰間茶屋を舞台に、新人陰間の朱璃(演:緑川光)と周囲を取り巻く男性たちの恋を描く。

良くも悪くもショタ主人公の声の癖が強く、このボイスを受け入れられるか否かが評価の鍵。個人的には苦手なタイプだったのですが、攻略対象の梶山啓治(演:富士爆発)の筋肉美に惚れ惚れできたので、イーブンな結果に。

ダークホースは、成田剣演じる各務征士郎。欺瞞と虚飾が剥がれ落ちた先に広がるのは空虚な部屋でした。

 

 

No.20『花陰~堕ちた蜜華~』

f:id:bodensee:20201204185248j:plain

VividColor作品。遊郭シリーズ第二弾。『花町物語』の数年後が舞台。朱璃の後輩にあたる陰間、伊織(演:大石けいぞう)が主人公。攻略対象は四名、主人公総受け。小泉八雲を模した攻略対象、ヒュー・グレン(演:平井達矢)の言動が可笑しみを誘います。

 

全ルート通して最も印象深い場面は、共通ルートのヒューと獅子尾豪(演:犬野忠輔)の散策シーン。お雇い外国人とヤクザの凸凹コンビのやり取りが楽しい。

ヒュー×豪の組み合わせがあれば……とがっかりしていたら、ドラマCD『陽炎』にて主人公が「ヒューと豪が付き合っているかも」と勘違いするエピソードが描かれていました。実現してほしい。

 

 

No.21『MESSIAH』

f:id:bodensee:20210718230612j:plain

孤独な吸血鬼が救世主(メサイア)を求める物語。

吸血鬼役の黒瀬鷹さんは後年『オメガヴァンパイア』(花梨シャノアールオメガ、2016年)でも吸血鬼を演じられました。この二人の吸血鬼は、性格は真逆ですが、行動は似ています。通底しているのは深い哀しみ。絶望を切り拓く血路となったのは、他者への情愛の念でした。

 

 

No.22『FANATICA〜ファナティカ〜』

f:id:bodensee:20220110221056j:plain

豪華客船を舞台に、現代からタイムスリップした医師、記憶喪失の少年、華僑の青年らが繰り広げる、片思いの連鎖。

「リーウェン様、この霜波の言葉を一つだけ……このことだけ覚えておいて下さい。生きてゆくと云うことは……何かを選ぶことです」

報われぬ恋情を描く本作を代表する名台詞です。

「ずっと貴方の側に」エンドの霜波(演:ヘルシー太郎)の告白は鳥肌が立ちました。

 

通常の選択肢は存在せず、ジャッジポイントにて蝶または蜘蛛のアイコンをクリックすることでルートが分岐するシステムは複雑かつ面倒。テキストに集中していると、蝶と蜘蛛のアイコンを見逃すことも度々。何度か挑戦しているのですが、あるルートが解放できません。そのためフルコンプリートも不可能となっています。

 

 

No.23『Laughter Land』

f:id:bodensee:20210719072440j:plain

郎猫儿作品。異界に召喚された主人公が、世界の秘密に迫るミステリゲーム。

攻略対象は用意されていますが、恋を選ぶと真実への扉は閉ざされます。恋愛にまつわる選択肢を回避し、謎解きに注力すると、真相ルートが解放されます。

キーパーソンとなるのは女性キャラクター。終盤における、妊娠と出産を繰り返す彼女の暴走は、カタストロフィというよりも悪趣味の域です。

最後に男性キャラクターたちに救済が与えられますが、彼女は姿を見せません。シナリオを進行させるための駒の役目を課せられながらも、物語が終焉を迎えると用済みとばかりに捨てられて、再生する機会は与えられないのです。この女性キャラクターの処置の問題は、本作のライターがシナリオを担当した『神無ノ鳥』(すたじおみりす team L←→R、2002年)でも共通しています。

 

 

No.24『スクエアな関係~ぼくらの恋愛心理学3~』

f:id:bodensee:20200328102602j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

日常の中で恋が生まれる作品。別軸リバあり。

蒼井悟(演:平井達矢)×小早川龍司(演:青島刃)ルートについては長々書いたので、今回は西田勇人(演:皇帝)×岸本高水(演:空乃太陽)ルートについて。

 

私は暴力を振るう加害者(=攻め)キャラクターが好きなのですが、その人物の本質は暴行後の態度に現れるという持論があります。情欲の嵐が吹き荒れた後に一抹の後悔を見せる男は、僅かに良心が残存しており、話し合いの余地があります。GOODエンドルートへの方向転換も可能です。また、自身の行動を「悪」であると認識しつつ目的遂行のために暴力を振るう男は信念に殉じる剛直な者ですので、事件解決後は受けに優しくなります。他人をいたぶることを好む嗜虐趣味の男は厄介ですが、往々にして頭脳は優れているので、意思の疎通が取れます。一方、自己の記憶に蓋をし、事態をなかったことにする男*1は、手に負えません。適切な治療が必要です。

 

西田×岸本ルートの西田は、自己嫌悪に陥るタイプ。悔やんでも悔やみきれずに涙を流します。怒りの矛先を向けるべき相手は自分自身。自分から逃げることはできません。その苦痛と悲嘆が西田の精神を蝕んでいきます。

尺は短いものの、加害者の心情に寄り添ったシナリオは読み応えがありました。

 

 

No.25『臨海合宿』

f:id:bodensee:20200328102851j:plain

『修業旅行~古都迷走地図~』の主人公の従兄弟、真田直登(演:伊東隼人)を主役に据え、ひと夏の冒険を描くミステリゲーム。別軸リバあり。『修業旅行~古都迷走地図~』と同じく、ルートによって真相が変化します。

真柴薫(演:川梛珱)ルートでは、あのキャラクターの参戦に驚かされました。優れた人格者は巷間に潜むのかもしれません。

 

 

No.26『神学校-Noli me tangere-』

f:id:bodensee:20200328102454j:plain

PIL/SLASH作品。一家惨殺事件を背景に、神の姿を見失った少年が再び信仰を取り戻すまでの過程を描くミステリゲーム。別軸リバあり。

人間本性の脆弱性と不純正を突きつけるシナリオは深い感興を喚起します。

 

唯一の難点は、作品の根底に流れるルッキズム。醜悪な容貌の校長は内面も低俗で、肥満体型の学生はガリ勉と謗られる。メインキャラクターとサブキャラクターの顔面格差も凄まじく、美形でなければ表舞台に立てません。

 

 

No.27『帝国千戦記』

f:id:bodensee:20220110232129j:plain

郎猫儿作品。三国時代をモデルにした架空中華戦記。黄巾賊ならぬ「青軍」が主人公。

紙芝居ゲームではなく、マップ上を移動し、各地を転戦する戦闘シミュレーションゲームです。戦闘が難しいためフルコンプリートできませんでした。

本ルートよりも、倭人×匈奴の挿話が好きでした。妻子を失ったおじさん×若者は至高の組み合わせです。

 

 

No.28『invisible sign-イス-』

f:id:bodensee:20211210072251j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

全年齢ミステリゲーム。

常々鳥海浩輔さんのはまり役は「満たされぬ愛を眼前にして未練がましく怨嗟を唱える男」*2であると考えていたのですが、本作の和久井遼はまさに鳥海さんの声に適したキャラクターでした。好きなのに素直になれず、相手の気を引く術も知らない男子高校生の敵対的な態度、ツンデレな様子を上手い塩梅で表現されています。

 

 

No.29『魔法使いと天使と悪魔』

f:id:bodensee:20200327142517j:plain

bodensee.hatenadiary.jp

西洋風異界を舞台に、天使と悪魔の愛を獲得する物語。

神に従順な天使よりも、自己決定権を有する悪魔でありたいと思わせるシナリオでした。

 

 

No.30『Lkyt.』

f:id:bodensee:20200829213915j:plain

同ブランドの一作目『NO,THANK YOU!!!』(2013年)は、全ルート通して「異邦人が居るべき場所に帰還する物語」でした。2020年に発売された三作目『Lkyt.』は、全ルート共に「共同体の存続のために自己の命を犠牲にする物語」。誰を選んでも終点は同一です。

ブランドの方針ですのでとやかくは言えませんが、金太郎飴は否めません。



 

 

*1:『花町物語』の各務征士郎

*2:セイント・ビースト』の陽炎のシヴァ、『紅色天井艶妖綺譚 二藍』の七絡

BLゲーム簡易感想 1

好きな作品だからこそ言語化が難しい。なかなか長文感想にまとめられないゲームが多いので、記憶の整理も兼ねて触れてきたゲームを簡易的に振り返ってみました。

個人的な思い出が主、ネタバレやネガティブな事項も書いておりますので、ご注意ください。

 

 

 

No.1『DRAMAtical Murder

f:id:bodensee:20211017075000j:plain

人生で初めてプレイしたゲームにして、初めてプレイしたBLゲーム。

 

Nitro+CHiRALの名前を覚えたのは中学生のとき。きっかけは漫画版『咎狗の血』(山本佳奈作画、アスキー・メディアワークス)でした。本作を皮切りに、アニメ版『咎狗の血』、小説版『Lamento』(後藤リウ、角川スニーカー文庫、全二巻)、漫画版『sweet pool』(車折まゆ作画、リブレ出版、全二巻)と、中学高校を通してNitro+CHiRALのメディアミックス作品に触れましたが、ゲームというコンテンツに馴染みがなかったため18歳を過ぎても原作ゲームへの購入意欲は湧かず、今後もプレイすることはないだろうと思っていました。

ところが、英国へ渡航する前日、「日本でやり残したことはないか」と思い巡らしたとき、ふとNitro+CHiRALの存在を思い出しました。調べてみるとwindows7で簡単に起動できると判明し、Nitro+CHiRAL四作目の『DRAMAtical Murder』を購入してみました。

ちなみに、『咎狗の血』はアニメ版の主演が鳥海浩輔さんであるのに対し、ゲーム版の主演は「先割れスプーン」なる珍妙な名前の人物だったのですが、はたしてこの「先割れスプーン」氏は鳥海さんに匹敵するほどの演技力を有しているのだろうか、と疑いが拭いきれず購入に踏み切れませんでした。

 

今となっては信じられない話ですが、何しろゲーム自体初挑戦だったのでSAVE機能とLOAD機能の存在に思い至らず、毎回起動する度にDVDを再生するときのように最初から始めて早送りしていました。早送りを繰り返し、初めてエンディングに到達したキャラクターはクリア(演:佐和真中)。画面の前で「BL漫画よりも肌の露出が多い……」と唸ったことを昨日の出来事のように覚えています。

 

最も驚嘆したのが、常にテキストが画面に表示されており、一枚絵(スチル)や立ち絵は静止している点。まるで音声と挿絵が付いた小説のような仕様です。声優の演技は好きだが、アニメーションのような動画を観るのは苦手な自分にとって、小説を読むかの如くプレイできる本作は革命でした。現在でも静止画の紙芝居ゲームを絶対視してしまうのは、このときの感動が忘れ難いからでしょう。

 

 

No.2『sweet pool』

f:id:bodensee:20211017075106j:plain

漫画版『sweet pool』には、主人公の姉の芹沢枝里香の回想として、以下の場面が断片的に描かれています。

両親の出会いは大学在学中。宗教学を専攻していた女子学生を、のちに父となる男子学生が口説いたのだ。二人は結婚し、長女の枝里香、長男の蓉司を授かる。父との馴れ初めを娘に語っていたある日、母親は枝里香に封筒を手渡した。この封筒の中には、蓉司に関する秘密が眠っているという……。

さて、封筒の中には、何が入っていたのでしょうか?残念ながら、封筒を開封しないまま、漫画版は連載を中断してしまいました。

 

DRAMAtical Murder』でBLゲーデビュー後、長年の謎だった封筒の中身を知るべく、原作ゲームに挑んでみました。

枝里香が顔を見せると、心の中で「封筒!封筒!」とコール。今度こそ謎が解けると期待していました。

しかし、いくら読み進めてもまったく封筒の話題が出てこない。それどころか母親の宗教学専攻への言及もありませんし、漫画版第一巻で描かれた主人公の友人の三田睦(演:空乃太陽)の過食エピソードも登場しません。原作ゲームと漫画版は別物と評しても過言ではありませんでした。

全エンディングを閲覧しても封筒の中身は分からず仕舞いで、蟠りが残りました。

 

 

No.3『オメルタ~沈黙の掟~』

f:id:bodensee:20200524000451j:plain

初花梨シャノアールオメガ。出会いは、今は亡き某ショップ店頭にて。公式サイトを確認後、後日購入しました。

公式サイトを閲覧して一目で気に入ったのは、この人。

f:id:bodensee:20211017074321j:plain

藤堂庄一郎、通称マスター。42歳(主人公のJJとは17歳差)。職業バーテンダー。攻め。声優は星乃煌児。

おじさん攻め好きには堪らないキャラクターです。

 

早速マスタールートから……といきたいところでしたが、ネットの攻略情報によるとマスターは初回不可*1。仕方なく初回攻略可能な三名の中から

f:id:bodensee:20211018070701j:plain

「髭にサングラスに関西弁に年下攻めと、好きな要素が一つもないけど、主人公が受けになるのは橘だけだから」と消去法で橘陽司(演:藍斗勇輝)を選びました。まさかこんな消極的な理由で選択した橘にドハマリするとは!人生とは分からないものです。

 

初登場時、猿轡を噛まされ、JJに刃物を突き立てられた橘。JJの冷静な判断力と意地を張る橘の対照が光る場面ですが、橘の苦悶の声と表情が素晴らしい。その後のJJと橘の会話の応酬は軽妙で、クールなJJが橘の騒がしいペースに乱される様子も微笑ましい。このまま恋愛に発展するのかと暢気に構えていました。ところが、共通ルート終盤、橘は蛮行を犯します。予測を凌駕した状況に、JJは激怒し、プレイヤーである私は唖然としました。橘の考えが読めない。あのような仕打ちを受けてもなお、橘と行動を共にするJJの気持ちも理解できない。分からないからこそ、知りたくなる。彼らの軌跡を丹念に読み進めました。すると、段々橘がいじらしく見えてくるのです。

 

これまで濡れ場は常に読み飛ばしていたのですが、本作では橘の一挙手一投足が見逃せず、濡れ場も通読してしまいました。サングラスを外した素顔の可愛いことといったら! 睦言のなんとポエティックなことか!橘の言動全てが愛らしく、情感に訴えかけてきます。

長らく疑問であった「創作物に濡れ場は必要なのか」問題が氷解した瞬間でした。

後にも先にも濡れ場を早送りしなかったのは、橘関連のエピソードだけです。

 

マスタールートは、おじさん攻めの要点を押さえたシナリオ。こちらも満足できる内容でした。

橘ルートとマスタールートを終えると、すぐさま続編『オメルタCODE:TYCOON』、橘編とマスター編のドラマCD、キャラクターソングCDを買い求めました。橘編ドラマCD『キャンディー・ブラック・マーケット』では、本ルートでは明かされなかった二人の関係が暴かれ、嬉しい誤算に感激*2。さらに二人の過去を辿るため、PSPPSVitaの差異も分からないのに、PSP移植版『オメルタ~沈黙の掟~ THE LEGACY』とPSVita移植版『オメルタCODE:TYCOON戒』も購入しました(PSVitaPSPソフトを起動できないことに本気で怒っていました……)。

本編と続編を全クリア後は、他の攻略対象のCDも購入。店舗特典を手に入れるためにソフトを複数買いし、『オメルタ』のSSと記事が掲載された雑誌『Cool-B』のバックナンバーも買い揃えました。『オメルタ』の新しい物語を知る度に、登場人物は別の顔を見せ、血の通った人間として立体化していくようでした。

 

 

No.4『オメルタCODE:TYCOON』

f:id:bodensee:20211018072514j:plain

オメルタ~沈黙の掟~』の続編。

 

橘×JJ、マスター×JJのラブラブを見るぞ!!と意気込んで起動したら、冷や水を浴びせられたゲーム冒頭。主人公の心身も心配だが、橘とマスターの心境は如何許りか……!!いつJJが暴露するのか、橘は我慢できるのか、マスターの心臓は保つのか、心配半分期待半分で、初回は橘ルートからプレイしました。

冒頭におけるJJの悲運は橘の金遣いの荒さに遠因があると判明した際は、怒りが湧きました(ルート毎に理由は異なります)。

「有り金全てをギャンブルで使い込む」を笑い事にしている場合じゃない。でも、憎めないのが橘という男なのでしょう。

 

 

No.5『マスカレード~地獄学園SO/DO/MU~』

f:id:bodensee:20210718225827j:plain

主人公も眼鏡、攻略対象二名も眼鏡。濡れ場多め。

雑誌『Cool-B』の読者抽選プレゼントで当選しなければ、一生プレイしなかったであろうゲーム。この作品に出会わなければ、乙女ゲームをプレイすることも声優の青島刃さんの魅力に気が付くこともなかったので、個人的な分岐点となったゲームです。

 

本作の特色は、複数の結末を用意できるゲームであるからこそ成立する多層的な構成。

主人公の学生、沼田ヒロシ(演:空野太陽)と攻略対象たち(学生二名、教師一名)の恋愛を描く三ルートを終えると、開かれるのは犯人の心理に迫る二ルート。主人公は退場し、主役を演ずるのは、学校関係者ではない社会人二名。この視点交代によって学生側では知り得ない事実が浮かび上がります。全ルートクリア後に解放される大団円ルートでは、沼田ヒロシが主人公の座に復帰し、各ルートで得た情報を整理しながら真相を解明します。小説では表現し難い周回プレイ前提の謎解きとなっており、ゲームシナリオの自由性と可能性に脱帽しました。

 

声優陣の演技力も卓越しています。とりわけ尊厳を破壊された際の青島さんの演技には、目を瞠るものがありました。

青島さんと言えば、『オメルタ』の劉漸役に代表されるような高圧的な強者のイメージがあったのですが、本作で演じるのは無力な被害者。

親の威光を傘に来た男が、矜持を折られ、屈する。その絶望感と滑稽さをやや高めの声で表現されています。

この青島さんの弱々しい演技がツボにはまり、本作以降、青島刃出演作品を追いかけるようになりました。

 

 

No.6『神様(仮)路地裏繚乱編』

f:id:bodensee:20201024064622j:plain

神様アズミと裏社会の男たちの攻防を描くW主人公制ゲーム。別軸リバを完備し、プレイヤーが主人公と攻略対象の攻め受けを決定できます。

眼目はおじさんアズミ(演:森上ショウ)ルート。包容力のあるおじさんアズミを目の前にすると、露悪的に振る舞う男たちは怯懦な内面を曝け出します。

BLゲームで攻略対象全員を好きになることは滅多に無いのですが、珍しく攻略対象三名全員を気に入りました。おじさん×攻略対象たちのルートは幾度プレイしても心が温まります。

 

 

No.7『オメガヴァンパイア』

f:id:bodensee:20210111074751j:plain

花梨シャノアールオメガ作品。ハインリヒ・シェレンベルク(演:黒瀬鷹)一強。

 

オメルタ』で鍛えられたのか、ハインリヒルートにてとある場面を迎えたとき、「あ、これ橘で見たのと同じだ!」と、手を叩いて喜んでしまいました。花梨ゲーの業を背負った男たちはどうしてこう目が離せないのでしょうか。

 

頑健な身体と権力を誇示しながら、その実は弱者であるハインリヒ。仄かな恋情のために全てを失った惨めさと、神の光を喪失してもなお、十字架を下げ、信仰を捨てられない哀れさ。烈烈たる言動の狭間に見え隠れするのは、一人の男の哀切です。

 

 

No.8『咎狗の血

f:id:bodensee:20210718224348j:plain

ゲーム版でも鳥海浩輔さんが主役を務めていたら購入したのに……と躊躇していたある日、世界の真実に気が付きました。

漫画版とアニメ版の記憶が残っているため、原作ゲームはおじさん攻めの源泉(演:一条和矢)ルートのみプレイしました。妻子を失った男性攻略対象はやはり良いものです。

 

 

No.9『修業旅行~古都迷走地図~』

f:id:bodensee:20211018072752j:plain

学生たちが京都を駆け巡るミステリゲーム。別軸リバあり。一つの事象に対し、複数の回答が用意されており、ルート毎に到達する真相が変化する構成が斬新でした。

攻略対象の中では、女好きで明るい性格の滝太一(演:坪井智浩)と主人公の南部章平(演:水島大宙)の遠慮のない間柄が眩しい。事件を追う道中で更に強固になる二人の友情。滝と南部はずっと仲間でいられると信じたい。

 

 

No.10『STEAL!』

f:id:bodensee:20211018073129j:plain

初Spray。怪盗養成学園を舞台に、特殊能力を持つ学生たちが任務に当たるゲーム。主人公総受け。クラウディオ・智久・ロッティ(演:三浦祥朗)と土屋太陽(演:笹田貴之)ルートのみプレイしました。

お目当てはクラウディオでしたが、「数学なんて簡単」の発言が気に入らず、彼への興味が霧散。頭脳明晰設定は、鬼畜眼鏡枠の桐生崇征が担うべきであり、夜遊び担当のクラウディオには不要でした。

 

*1:公式ビジュアルファンブックでは初回攻略可能とされている

*2:ゲーム本編では遠野梓ルートにて判明する

ゲーム『あやかしごはん』犬嶌詠ルート感想

 

f:id:bodensee:20220116074437j:plain

父親を亡くし、母子家庭で育った朱音凛。その母親も亡くなり、独り身になった凛の前に、父方の祖母の知人、狐森吟が現れた。彼はかつて祖母の家で出会った妖狐であった。凛は吟に引き取られて、あやかしと人間が共存する紅葉村で暮らすことに。

honeybeeより2014年8月29日発売。

現代日本の山村を舞台に、人間の少女とあやかしたちの恋を描く全年齢乙女ゲーム(PC)。公式ジャンル名は「ごはんがおいしくなる恋愛ADV」。

 

 

主人公の朱音凛(演:友永朱音)は、早くに父を亡くし、放任主義の母親に育てられた少女。

f:id:bodensee:20220116074518p:plain

7歳の夏、凛は紅葉村にある父方の祖母の朱音スミ(演:珠木のぞみ)の家に預けられた。スミと彼女の養子である狐森吟(演:緑川光)が暮らすその村はあやかしと人間が共存する場所であり、吟の正体も妖狐であった。

 

それから数年後。

母親を亡くし、独り身になった凛の前に、吟が現れる。彼は養父として凛を引き取りたいと言う。凛は好意に甘えて吟のお世話になることに。

紅葉村に引っ越した凛は、吟と彼の息子の綴(演:村瀬歩)、双子の狛犬の犬嶌謡(演:下野紘)と犬嶌詠(演:梶裕貴)と暮らし始める。さらに、狛犬たちと共に薄ノ高校に転入し、学園生活を謳歌する傍ら、吟が経営するごはん処「ぽんぽこりん」の手伝いも始めるが……。

 

 

犬嶌詠ルートは、異類婚姻譚を題材にしたストーリー。

f:id:bodensee:20220116074608p:plain

詠は謡の双子の弟。身長175センチ。

 

冷静沈着だが、頑なに他者を撥ねつける詠。

活発で明るい性格の凛は、積極的に詠に話し掛ける。学校と「ぽんぽこりん」で同じ時間を過ごす間に、二人は徐々に距離を縮めていく。

 

 

慌ただしく年が明けた元日。

紅葉村一体の山を治める山神の一族である天狗の紅蓮(演:黒田崇矢)が山から降りて来た。

紅蓮「決めたぞ!娘よ、お前をこの紅蓮の嫁にしてやろう」

古来人間を嫁に取り子孫を残してきた天狗たち。紅葉村においては、「数十年に一度、天狗が人間の女子を嫁として里へ連れ帰り、嫁を得た代償として山を豊かにする」という「天狗の嫁取り」が行われていた。紅蓮自身も天狗と人間の女性の間に生まれた半妖であり、しきたりに従って人間の凛を嫁に迎えたいとの意向を示していた。

 

断る凛だったが、享楽的で傲慢な紅蓮は耳を貸さない。拒絶されればされるほど支配欲が煽られるのか、

紅蓮「待っていろ。妻に迎えて欲しいと、お前の方から縋らせてやる」

紅蓮「俺は必ずお前を手に入れてみせる――!」

度々現れては強引な手段で凛を攫おうとする。吟も牽制するが、紅蓮は諦めなかった。

 

 

二月。

ついに、紅蓮は紅葉村の七人の女性を拐かす。凛は紅蓮と交渉し、「一日に一人ずつ、女性を村に返してもらうこと」「一週間後に全員を返したのを見届けたら、紅蓮の元へ行くこと」を約束させる。

凛の悲壮な決意を知った詠は紅蓮と戦うが、狛犬の詠の力では天狗を倒すことはできない。

紅蓮「……良い表情だ。お前の泣き顔は、なかなかそそるな」

 

ところが、詠を庇う凛を目の当たりにした紅蓮は、

紅蓮「そいつを嫁にするのはだめだ。そんなにこの女が良いと言うなら、貴様にくれてやる」

紅蓮「ここまで別の男に惚れている女、手に入れたところでつまらん。完全に俺の物には出来そうもない」

と、凛を嫁にする気持ちが失せてしまい、山へ戻ってしまう。

 

 

 

GOODEND「泡沫に沈む幸福」

正式に交際を始めた凛と詠。

すると、紅蓮が「ぽんぽこりん」に顔を見せる。ご飯を食べるために来店したという紅蓮は、凛と詠の交際を応援している様子。凛たちは紅蓮と和解する。

 

 

紅蓮と良好な関係を築くエンディング。

天狗の伝統に基づいて行動を起こしていた紅蓮は、結果的には凛たちに迷惑をかけたものの、悪意や敵意を向けていたわけではない。人間とは異なる文化圏で育ったあやかし故に、凛との認識のずれが生じたのである。言葉は通じるのに、相手の主張が理解できない。凛が覚えた戸惑いは、紅蓮も同様であっただろう。凛が辛抱強く抵抗した結果、紅蓮は人間側の事情に理解を示し、人間と天狗の歩み寄りはなし得たのだ。

異文化との衝突を経て、関係性を再構築する。異類婚姻譚にふさわしい決着である。

 

 

 

BESTEND「夢、現、象り描く恋蛍」

凛と詠が交際を始めてからしばらく経過した、三月九日。

二人は紅葉村にある桜の大木を訪れた。

そのとき、詠は自身が死者であることを自覚してしまう。

詠「俺はもう……ずっと前に死んでいたんだ……」

 

 

「すでに死んでいた」事実に気付く場面で終了するエンディング。

おそらく共通ルート序盤にて発生した土砂災害で死亡したものと考えられるが、唐突な幕切れである。

 

 

 

ゲーム『あやかしごはん』犬嶌詠ルート攻略メモ

 

挨拶をする

……かわいい

お手てぱっちん

あ、ありがとう……

足を止める

あっちに行ってて!

大丈夫……

くーたんの目が……

どうして?

何が入ってるんですか?

紅葉神社

もちろん、いいよ

すぐに来てくれて、嬉しかった

詠に助けてもらってばかりだね

本当に教えてくれる?

それでいいんですか?

私のことも見苦しいと思うの?

私、そんなに小さく見えます?

真夏さん、やるときはやりますね

浅葱君って、すごいね

みんなで食べた方がおいしいから

どうしたらいいと思う?

なんだか、寂しいよ……

お父さんの手みたい

あんまり笑わないでよ

詠と一緒に見たかった

見つめる

お礼を言う

詠に話を振る

みんなと一緒にいたい

馬鹿はひどい

まだ好きだと言う/もう諦めた→GOODEND「泡沫に沈む幸福」

BESTEND「夢、現、象り描く恋蛍」

 

ゲーム『ALICE=ALICE』攻略メモ

【黒うさぎ】

黒うさぎ

拾う

アリスって?

じっとする

逃げる

黒いから?

やめたほうがいい

お留守番をする

体を食べられる

つらかったね

今の笑顔が好き

掃除をする

休憩をする

現実帰還END「現実で待ち合わせ」

 

 

【帽子屋】

帽子屋

結構キチンとした人みたい

もう少し観察する

躾けって何?

じっとする

せっかくなので行く

せっかくだから

お茶会に参加する

お茶会の様子を見に行く

ごめんね

ごめんね

特訓を続ける

お茶会を開いてみる

現実帰還END「ずっと、隣に」

 

 

【三月ウサギ】

三月ウサギ

待っている

家の中に入る

様子をうかがう

薬が気になる

逃げる

だって心配だから……

寝室へ行く

研究所へ行く

剥いてあげる

ごめんなさい……。

隣の部屋に行く

研究所へ行く

現実帰還END「もう一度言って」

 

 

【チェシャ猫】

チェシャ猫

そうなんだ

そんなことない!

散歩に行く

寝てしまう

恥ずかしいよ……

うん

ピクニックへ行く

家でのんびりする

ごめんなさい……

追いかける

来るのを待つ

寝てしまう

現実帰還END「ふたりでの第一歩」

 

 

【キング】

キング

貰わない

止めに入る

お城の庭へ行く

お城の部屋へ行く

私も嫌いかな

反論する

赤いバラが気になる

人が少ないのが気になる

自分で考えさせる

温かいものを飲む

森へ行く

湖へ行く

現実帰還END「王位継承」

 

 

【裏ありす】

裏ありす

説明して欲しい

やめて!

裏ありすのことが気になる

自分の部屋へ行く

わかった

何も言わない

自力で穴を探す

ありすに隠れて探す

それは本当なの……?

全部私のせいだよね

どうしていいかわからない

もう逃げたい……

現実帰還END「つながる想い」

ゲーム『Ariard-少年アリス-』攻略メモ

白兎、帽子屋、チェシャ猫、ダムとディーは初回から攻略可能

蛹は白兎、帽子屋、チェシャ猫、ダムとディーのいずれかを攻略後ルート解放

 

 

【白兎】

目をそらす

踏みとどまる

何も思い出せない

青い薬を飲まない

否定する

信用できない

知りたい

白兎

断る

白兎の誘いを受ける

なんでもない

もう少しここにいたい

白兎についていく

『銀の車輪』を使う

自分で剣を使う

GOODEND

 

 

【帽子屋】

はっきりと拒否する

逃げる

屋敷へ

声を信じる

懐かしい感じがする

青い薬を飲む

否定する

信用できない

知りたい

帽子屋

断る

断る

断る

帽子屋の誘いを受ける

なんでもない/銀の車輪について聞く→BADEND

帽子屋に好意を抱いている

抵抗する/黙る→ジャックEND

闘いをやめさせる/帽子屋を勝たせる→BADEND

GOODEND

 

 

【チェシャ猫】

はっきりと拒否する

逃げる

高台へ

助言に従う

何も思い出せない

青い薬を飲まない

否定する

逃げたい

知りたい

チェシャ猫

断る

断る

チェシャ猫の誘いを受ける

なんでもない

ここにいたい気がする

チェシャ猫を庇う/声をあげて止める→BADEND

GOODEND

 

 

【ダムとディー】

はっきりと拒否する

逃げる

森の奥へ

何も思い出せない

青い薬を飲まない

肯定する

信用できない

知りたい

D

双子の誘いを受ける

なんでもない

双子と逃げる

双子を放っておけない

名前を呼ぶ

ディーの名前を呼ぶ

二人とも同じくらい好き

二人の前を呼ぶ

GOODEND

 

 

【蛹】

はっきりと拒否する

逃げる

森の奥へ

何も思い出せない

青い薬を飲まない

否定する

信用できない

知りたい

断る

断る

断る

断る

薔薇園の奥へ行く

なんでもない

蛹に縋る

蛹の家にいたい

蛹に決めている

蛹のことが気になる

嬉しかった

それでも蛹が悪いとは思えない

GOODEND